企業行動憲章制定にあたって

私たちは、次の10原則に基づき、国の内外を問わず、全ての法律、国際ルールおよびその精神を遵守するとともに、社会的良識をもって行動する。私たちは、単に公正な競争を通じて利潤を追求するという経済的主体ではなく、広く社会にとって有用な存在であるよう努める。

1.社会的に有用な商品、サービスを、安全性に十分配慮して開発、提供し、消費者・ユーザーの満足と信頼を獲得します。

  1. 社会ニーズを正しく把握し、消費者に受け入れられる品質・コストを追求した、有益な商品・サービスを提供します。
  2. 安全性に十分配慮して、商品・サービスを開発・生産し、提供します。
  3. 消費者・ユーザーの商品やサービスの合理的な選択に寄与するため、正確な情報を提供します。
  4. 適切な情報管理を行い、個人情報保護法に反することのないよう、個人および顧客に関する情報の保護に努めます。
  5. 常に新技術、新商品の開発に努め、優れた商品・サービスを消費者・ユーザーに提供します。
  6. 新技術、新商品の開発力を維持・向上させるため、創造力の豊かな人材の育成、自由闊達な企業風土の醸成に努めます。
  7. 有用な商品・サービスを安全性に配慮して開発・提供するため、世界各国の法規を遵守するとともに、背景となる各国の社会、文化等の理解に努めます。

2.公正、透明、自由な競争を行います。法を守ることはもとより、社会的良識を踏まえて取引を行います。
また、政治、行政との健全かつ正常な関係を保ちます。

  1. 市場経済体制の前提である自己責任の原則にのっとり、自助、自律意識に基づいて公正・透明・自由な競争を展開します。
    その際、法律のみならず、社会的規範を遵守するなど、企業倫理の徹底に努めます。
  2. 違法な行動、不当な手段による利益の追求や、国際的に説明のできないような不透明な行動を取りません。
  3. 政治や行政との癒着と取られるような行動を無くし、健全な官民の関係を構築します。
  4. 購買取引は、国内外に開放され公正で理解されやすい手続により、経済的合理性に基づいて行います。
  5. 自社の保有する秘密情報を管理し知的財産を守ります。また、他者の知的財産を尊重します。
  6. 社内の諸制度、諸慣行は、公正性、透明性の観点から積極的に見直し、国際的に通用するものとなるよう努力します。
  7. 適正な取引方針を確立し、取引先とともに、全ての関連法規を守りその精神を尊重するよう努めます。

3.株主はもとより、広く社会とのコミュニケーションを行い、企業情報を積極的かつ公正に開示します。

  1. 企業経営全般にわたり、社会が真に必要としている情報の適時・適切な開示、積極的な広報・広聴活動などを通して、常に社会との十分なコミュニケーションを行い、企業行動が社会常識と整合する公正かつ透明なものとなるよう努めます。
  2. 広報活動においては、経営トップ自ら積極的な対応に努めます。
  3. 連結決算の推進や情報開示を含むIR(インベスター・リレーションズ)活動などを通して、株主、投資家の企業経営に対する理解促進に努めます。
  4. 株主総会は、株主との双方向のコミュニケーションを行うため、適切な運営を図ります。
  5. 地域社会に係わる活動への参画など、企業の存立基盤である地域社会と積極的なコミュニケーションを図ります。
  6. 企業の秘密情報について、適切な情報管理の徹底に努めるとともに、不正競争防止法やインサイダー取引規制等に反することのないよう、情報の入手、利用、開示に際して、適正な内部管理を行います。
  7. 社内の不正を感知した従業員が適切に報告ができるような窓口設置、相談者への不利益扱いの禁止等の社内体制を充実させます。

4.環境への取り組みは企業の存在と活動に必須の要件であることを認識し、自主的、積極的に行動します。

  1. 環境への取り組みを課題として捉え、各種環境法を踏まえ、事業活動が環境にどのような影響を与えるかを適切に評価します。
  2. 環境汚染や公害を防止し、自主的・積極的に人材、技術、ノウハウ等の経営資源を投入します。
  3. 企業活動の全ての局面において省資源・省エネルギー・リサイクル・地球温暖化対策への取り組みに努めます。
  4. 多様な生物が共存することが、豊かな生活環境をもたらすものであることを認識し、自然保護に配慮した取り組みに努めます。

5.「良き企業市民」として、積極的に地域社会活動等を支援します。

  1. 受動的に社会からの要請に応えるのではなく、企業自ら社会の課題に気づき、自発的にその課題に取り組みます。
  2. 地域社会活動等を支援するための社内体制を整備し、積極的に人材、ノウハウ等の経営資源を提供します。
  3. 社内外の人々に社会貢献を大切にする経営姿勢や活動内容を分かりやすく説明します。

6.従業員のゆとりと豊かさを実現し、安全で働きやすい環境を確保するとともに、従業員の人格、個性を尊重します。

  1. 従業員が「社会的な存在」として自己を確立し、生活の中に社会生活を正しく位置づけることのできるよう、労働時間の短縮など従業員の時間感覚に配慮した制度の充実に努めます。
  2. 従業員がもてる力を発揮できるよう、従業員の安全および心とからだの健康に配慮した快適な職場環境を実現し、多様で柔軟な人事制度を構築します。
  3. 企業活動の国際化に対応して、危機管理体制を確立し、従業員・家族の安全性を確保するよう努めます。
  4. 従業員の人格・人権を尊重し、性別、国籍、信条などにより、それらが損なわれることのないような業務運営、諸制度の整備、職場風土の醸成に努めます。
  5. 従業員の個性を尊重し、年齢、性別、障害の有無、国籍または社会的身分を問わず能力を発揮できるよう、従業員のキャリア形成や能力開発を支援します。
  6. 人権尊重の方針のもと、強制労働および児童労働に関する各国・地域の法令を遵守します。

7.市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力および団体とは断固として対決します。

  1. 経営トップから従業員一人ひとりに至るまで、強い遵法意識を持つと同時に、社会良識を備えた善良な市民としての行動規範を確立するよう努めます。
  2. 経営トップ自ら、反社会的勢力、団体に対して毅然とした態度で臨むことが企業の倫理的使命であり、企業活動の健全な発展のために不可欠の条件であることを強く自覚し、企業としてそれらの勢力、団体との関係を決して持つことのないよう厳しく戒めます。
  3. 従業員の、反社会的勢力、団体との個人的関係の生成やその助長を防止するため、企業をあげてそれらの勢力、団体と立ち向かうことについて社内的なコンセンサスを確立します。

8.国際的な事業活動においては、その地の文化や慣習を尊重し、現地の発展に貢献する経営を行います。

  1. 長期的な観点に立って、現地社会との相互信頼を基盤とした事業活動の推進に努めます。
  2. 現地社会に溶け込み、信頼される企業となるため、現地社会からの積極的な人材登用を行うとともに、人材育成に力を入れます。
  3. 現地社会における文化や習慣を尊重し、「良き企業市民」として、様々な文化・地域社会活動の支援に努めます。
  4. 経営システムをグローバルに構築し、「アイシン・エィ・ダブリュ企業行動憲章」に基づいた行動規範を、海外事業展開の中にも確実に反映させるよう努めます。

9.経営トップは、本憲章の精神の実現が自らの役割であることを認識し、率先垂範の上、関係者に周知徹底します。
また、社内外の声を常時把握し、実効ある社内体制の整備を行うとともに、企業倫理の徹底を図ります。

  1. 経営トップは、広く社会全体にとって有用な企業を作り上げるという高い志を身をもって示すとともに、グループ・関係会社を含めた従業員一人ひとりに至るまで、その精神を浸透させるよう努めます。
  2. 経営トップは、企業は社会の構成員であることを認識し、コンプライアンス(法令遵守)はもとより、高い志をもって企業運営にあたり、企業の経済的責任と共に、社会的責任を果たします。このため、経営トップは、相談窓口の整備、研修による浸透、定着状況のチェックと評価(監査)といった社内体制の整備を行うよう努めます。

10.本憲章に反するような事態が発生したときには、経営トップ自らが問題解決にあたる姿勢を内外に表明し、原因究明、再発防止に努めます。また、社会への迅速かつ的確な情報の公開と説明責任を遂行し、権限と責任を明確にした上、自らも含めて厳正な処分を行います。

  1. 経営トップは、危機管理の視点に立って、緊急事態の発生を未然に防止するため、社内体制整備に強いリーダーシップを発揮します。
  2. 経営トップは、企業の社会的な責任が問われるような事態が発生した場合には、迅速かつ的確にその原因を究明し、企業として責任ある対応方針を打ち出し、社会に対し、事実関係、再発防止策等について、明確な説明を行います。
  3. 経営トップは、責任の所在を速やかに明確にし、自らも含めて処分を厳正に行い、社会的にも十分理解される形での事態収拾を図ります。
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